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循環型の六次産業
への取り組み
Sustainability efforts
岩谷水産では、六次産業化にいち早く着手しており、養殖業を中心に地域資源を活用し、循環する様々な取り組みを行っております。
「次世代へ繋ぐ!持続可能な養殖業の取り組み」
岩谷水産の「循環型六次産業」の取り組みを動画でご紹介いたします。ぜひご覧ください。
飼料
地域産品を活用した、
海と魚にやさしい自社飼料の開発
梅酢エキスと紀州備長炭の粉末を配合した、養殖用飼料を自社開発しその特許を取得しました。
紀州備長炭の粉末を飼料に加えることで、養殖漁場の水質保全の効果が期待できる
和歌山県水産試験場に、飼料の効果について詳細な試験を依頼した結果、紀州備長炭の粉末を飼料に加えることで、赤潮の原因とされる窒素・リンの排出量を抑えることが実証されました。
梅酢エキス配合飼料の効果で、
約2倍の免疫力を持つ真鯛の養殖に成功
栄養が豊富な梅酢エキスを飼料に配合することで、通常の約2倍の免疫力を持つ真鯛が育てられることが判明しました。梅酢エキス配合飼料の効果で、抗生物質などの薬品を一切使用しない安心安全な養殖に成功しております。また、筋肉脂質含量、EPA・DHA含量、オレイン酸やグルタミン酸の旨み成分などの数値が、通常の養殖真鯛に比べて高いことも実証されました。魚の品質向上に加えて、養殖漁場の水質保全を図るという持続可能な養殖業を実現しました。
養殖
トレーサビリティを徹底し、
品質の透明性と厳格な品質管理を行う
和歌山県の衛生管理システムを導入し、トレーサビリティを徹底しております。魚の健康状態の管理、水質や水温の変化に応じた給餌の分量調整、作業場や飼料保管庫の衛生管理、出荷に至るまでの養殖履歴などを明確化しております。また、魚にストレスがかからないように、1イケスあたりの収容数を少なく設定し、飼育環境を整えております。
梅酢エキス飼料配合の効果で、
無投薬の飼育に成功
梅酢エキス配合飼料の効果で、真鯛の免疫力が上がり、抗生物質などの薬品を一切使用せずに真鯛とくえを育てております。
加工
自社の魚を用いた加工商品の製造と販売
紀州梅まだいや紀州梅くえを用いた、水産加工品の製造と販売を手掛けており、全国の飲食店・ホテル・スーパーなどへ販売しております。また令和5年に加工工場を新設し、地域雇用の創出にも努めております。
食品ロス削減への取り組み
加工商品で使用しない魚のアラや兜は、自社グループが運営する古民家レストランのメニューとして提供しております。
肥料
食品ロス削減への取り組み
加工商品で使用しない魚のアラを
梅農園の肥料として活用
梅栽培
梅干しの副産物である梅酢を自社の養殖用飼料に用いて、有効活用しています
養殖に使う飼料から始まり、飼料に配合する梅酢エキスまで、六次産業を展開する中で、自社資源を活用して余すことなく循環させる、サステナブルな取り組みを行っております。
循環型の六次産業と
サステナブルな活動記録
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2002年
梅酢エキスを配合した養殖用飼料の研究開発を行い、その特許を取得しました。また、自社ブランド魚「紀州梅まだい」と「紀州梅くえ」の養殖を開始しました。和歌山県水産試験場に、梅酢エキス配合飼料の効果について試験を依頼した結果、通常の約2倍の免疫力を持つ真鯛が育てられることが判明しました。梅酢エキスを配合した飼料を与えることで、薬品に頼らない安心・安全な養殖に成功しております。
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2005年
自社活魚車での出荷と自社の魚を用いた加工商品の製造に取り組みました。「紀州梅まだい生産組合」を発足し、高い品質と信用性を保つため、組合が定める一定基準の審査を合格した魚のみを販売することを義務付けております。
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2008年
紀州梅まだいを用いた、真鯛の生ハムの製造と販売を開始しました。加工商品の製造を始めたことで、新たな雇用の創出に成功しました。
水産部門の認定産品として、和歌山県の優良推奨県産品に紀州梅まだいが認定されました。翌年には、紀州梅くえも同認定をいただきました。 -
2009年
紀州梅まだいの生産履歴を明確化するために、和歌山県の衛生管理システムを導入しました。トレーサビリティを徹底して行い、透明性の高い真鯛の養殖に取り組んでおります。
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2012年
「美しい漁場を未来へ繋ぐ」その思いを胸に「梅酢エキス」と「紀州備長炭の粉末」を配合した飼料を開発し、その特許を取得しました。真鯛の品質向上に加え、漁場の水質を保全する「持続可能な養殖業」の取り組みを開始しました。
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2014年
和歌山県水産試験場に、梅酢エキスと紀州備長炭の粉末を配合した飼料の効果について、詳細な試験を依頼しました。その結果、赤潮の原因として危惧される窒素・リンの排出量を抑えることが実証されました。魚の品質向上に加えて、漁場の水質を保全する持続可能な養殖業を実現しました。
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2018年
県の衛生管理システムを導入し、紀州梅くえの生産履歴を明確化しており、厳格な品質管理を行っております。また、農林水産省・全国地産地消推進協議会が主催する地産地消等優良活動表彰で「全国地産地消推進協議会 会長賞」を受賞しました。
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2021年
梅農園を串本町内に開園し、紀州南高梅の栽培と梅干しの製造を開始しました。梅干しの副産物である梅酢を養殖用飼料に用いて有効活用しております。また、魚の加工商品で使用しないアラを農園の肥料としても活用しております。地域雇用を創出し、副産物を自社内で循環し活用する養殖業に取り組んでおります。
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2021年
串本町紀伊大島にある築150余年の古民家を改築し、自社で育てた魚や地元地域で採れた新鮮な海の食材を提供する料理店を開業しました。加工商品で使用しない魚のアラや兜はレストランのメニューとしても提供しており、食品ロスの削減に取り組んでおります。飲食業を展開したことで、地域雇用の創出や自社ブランド魚の認知度向上と生産量増加にも繋がっております。
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2022年
地元地域の小学生や教育旅行生を対象に「海の教室」を開催し、養殖に関する講義を行っております。講義と合わせて、生産者のガイド付きで魚のエサやり体験も実施しており、養殖業の理解増進と魚食の教育にも取り組んでおります。また、地元地域の学校給食の食材提供など、地域との繋がりを大切にした様々な活動を行っております。
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2023年
「紀州梅まだいのしゃぶしゃぶセット」や「紀州梅くえの鍋用パック」など、自社の魚を用いた様々な加工商品の開発と製造に取り組んでおり、令和5年に加工工場を新設しました。
地域雇用の創出にも努めており、皆が生き生きと活躍できる職場環境を整備し、若い世代を中心に、串本町の養殖業の未来を共に担っていける人材の育成にも日々注力しております。 -
現在に至る
自社飼料の開発・自社ブランド魚の養殖・循環型の六次産業など、養殖業を中心に様々な事業を展開しております。永年にわたる故郷の養殖業の発展と活性化への取り組みを評価いただき「和歌山県農林水産業賞」「和歌山県知事表彰」を受賞しました。